偽造インゴットのリスク
インゴットについてまわる大きなリスクとして「偽造インゴット」が挙げられます。世の中では実際にインゴットの偽造品が出回っている事例も報告されており、警視庁からの注意喚起も出されています。
参照元:日本経済新聞(https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD011VP0R01C25A2000000/)2025年12月1日記事
実際に起きている
金インゴット偽造の問題
中身が偽物・外側だけ金の偽造品
中身を別の金属にして外側だけ金でコーティングする偽造パターンは、古くから存在する典型的な手口です。使用するのは、タングステンや鉛、銅など、比重が重くて安価な金属。
鉛や銅は、色味や重さから偽物だと見抜きやすいですが、タングステンは金の比重に非常に近いため、見た目や手で持った感覚だけで見抜くのは非常に難しいとされています。
違法採掘金に刻印を偽造するケースも
近年では、違法に採掘・流通された金に、正規のブランドや製造元の偽刻印を押したものが出回っています。これまでに、有名ブランドの正規品と同じシリアル番号が刻まれた金インゴットが複数本見つかっているほか、大手銀行の金庫に偽物が紛れ込んでいた事件もありました。
素材自体は金ですが、出所が不透明な偽造品は、市場での換金が困難になる可能性があります。正規の貴金属業者や金融機関では、出所が不確かな金インゴットの買い取りを拒否する場合があるからです。法的な問題に発展するケースもゼロではありません。
肉眼で見ただけではわからないため、専門家に刻印の深さ、誤字・形状の違いなどを確認してもらう必要があります。
参照元:ロイター(https://jp.reuters.com/article/world/-idUSKCN1VJ0G5/)2019年8月29日記事
金インゴットが
本物か見分ける方法
- 製造元のブランドロゴの刻印があるか
- 純度(例:K24、999.9)の刻印があるか
- 重量の刻印があるか
- シリアル番号の刻印があるか
- 赤みを帯びた深い山吹色をしているか
- 磁石に反応しないか
正規の金インゴットには、製造元のブランドロゴ、純度、重量、シリアル番号が刻まれているのが特徴です。純度の高い金は赤みを帯びた深い山吹色をしており、明るすぎる黄色は純度が低い可能性があります。また、金は非磁性金属なので磁石には反応しません。
ただし、残念ながら偽造品の中には、精巧な刻印、合金の配合や表面処理による色味の再現、さらには金以外の非磁性金属を塗装するといった巧妙な手口もあります。最も信頼できる方法は、専門の貴金属鑑定業者にX線検査や超音波検査を依頼することです。
金インゴットの
偽物購入リスクを下げる方法
LBMA認定企業から購入する
LBMA(ロンドン貴金属市場協会)認定とは、国際的に信頼されている品質基準に適合した製錬業者であることの証明です。LBMA認定ブランドの金インゴットは、純度・重量・刻印などが明確に管理されており、世界中で流通・評価されやすい特徴があります。購入時は、LBMA認定マークや証明書の有無を確認しましょう。
国内の老舗貴金属店で購入する
LBMA認定ではなくても、日本国内で長年実績のある貴金属専門店(例:田中貴金属、徳力本店など)から購入するのも有力な選択肢です。これらの店舗では、独自の品質管理体制が整っており、証明書や保証書も発行されます。国内市場における信頼性が高く、アフターサポートや相談体制が整っている点も魅力です。
金融機関の仲介を利用する
一部の都市銀行や証券会社でも、信頼できる製錬業者が発行する金インゴットの取扱いがあります。金融機関のサービスとして提供されているため、流通ルートや真贋性において高い信頼が担保されています。特に口座連携型や保管サービス付きの商品など、初心者にも扱いやすい仕組みが用意されていることが多いのが特徴です。
正規ルート以外からの購入を避ける
フリマアプリやオークション、個人間取引では、偽造リスクが非常に高くなるため、購入を避けましょう。特に証明書が付いていない金インゴットや、価格が相場よりも極端に安いものには注意が必要です。
偽造リスクが低い
他の金投資はある?
金インゴットは魅力的な資産ですが、偽物をつかまされるリスクや、自宅での保管リスク、換金時の手数料など初心者にはハードルもあります。そうした不安がある方には、「金貨投資」も選択肢の一つです。
金貨は、公式の造幣機関が発行するため偽造リスクが低く、小さな額面で始められるのがメリットです。特に「認定金貨」と呼ばれる評価書付きの金貨は、信頼性が高く、初めての方でも安心して購入できます。
実際に起きている金インゴット偽造の問題
過去に摘発された金インゴット偽造の事例として、中国人らグループによる犯行があります。密輸や特殊詐欺によって入手したとみられる金地金に実在する取扱業者名を刻印して売却するといった犯行を行っていたようです。こういった事例を知っておくことにより、偽造インゴットに騙されるリスクを少しでも減らしましょう。
参照元:日本経済新聞(https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD011VP0R01C25A2000000/)2025年12月1日記事
